タイトル:中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版

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概要

中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版の電子ブックです。

Ⅲ.地域間連携促進データ1.2.9広島県「神石高原町立くるみ保育所」外観遊戯室(1)建物概要神石高原町立くるみ保育所は、町産材活用と共に町産材を使う仕組みづくりが検討された。内外装へ地元材を利用している。木造設計の経験のある設計者が、町産材活用する設計を行っている。木造建築推進の協議会の会員設計者が設計した事例である。主な材料は町内産材で賄われている。県外連携は、距離の近い工場での木材乾燥やウッドデッキ材の調達である。構造設計者は県外連携している。(2)地域間連携状況について項目背景企画・設計県内対応県外加工県外材内容・町から、町産材を使う仕組みをつくってほしいという要望があった。・神石高原町は良質のヒノキが比較的多くある土地柄だったので、土台・大引・柱はヒノキとしている。梁、間柱、母屋、垂木等はスギとしている。・外装材も木材とし、横張りの下見板張りをヒノキ、縦張りの縁押さえをスギとしている。・町産材利用を行うため、当初の予定工期では調達期間が短かったため、設計者提案で工期を4か月延長し木材調達を行った。・町内の製材所10数社のうち当工事の建設に賛同した4社の同業者組合を設立し調達可能木材や必要木材量の事前協議を行っていた。施工者の入札条件に、同業者組合から木材調達することを記載した。・工事中に町産材が調達できない場合も考慮し、仕様書には県産材と表記した。・プレカット会社は、施工者が広島市内業者を選定した。・在来工法木造で特殊な工法は利用せず、地元工務店、大工が施工しやすい設計とした。・汎用サイズの一般流通製材品を利用することでコストダウンを行っている。・木材乾燥は、距離の近い岡山県の山下木材で行った。町内には対応できる乾燥施設がなかった。福山市に乾燥施設はあるが、コスト的にあうところが岡山県だった。・ウッドデッキは、雨がかりを考慮しアイアンジャラ(外材)としている。(3)物件利用木材量利用木材概要部位製品産地認証材m3構造材、下地材、外装材スギ製材神石高原町産合法認証材100.5構造材、内装材、外装材ヒノキ製材神石高原町産合法認証材45.44木材量合計145.94延べ床面積当たりの木材量0.16m3 /m288