タイトル:中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版

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概要

中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版の電子ブックです。

Ⅰ.「地域間連携促進ツール」とは1.……地域間連携促進ツールについて1.1地域間連携促進ツールが必要な背景地域間連携が必要なのは、木造化を進める際に地域で対応できない部分(素材、加工、乾燥、設計等)を、地域外との連携により工期内に効率よく対応するためである。木造建築建設時は、県産材や県内事業者を優先的に考える場合もあるが、県内限定にすることで工期やコストがあわなくなる場合も少なくない。そのために、全体的なバランスをとるために都道府県(以下、県とする)内だけではなく県外への連携も考慮することが効果的である。また、中大規模木造建築の実現へ向けた課題改善策として、県内で木造化を推進するための協議会等の結成や人材育成等が進められている。県内の事業者間連携の促進である。県内での木造化の対応力が高まると、県内でできることとできないことの判断がしやすくなり、県外への連携も効率的になっている。中大規模の木造建築をつくるノウハウの一つとして、地域間の連携を効率的に進めるための手法や体制のつくり方を「地域間連携ツール(以下、ツール)」としてまとめることが必要と考えられた。1.2ツール化の経緯(1)木造化の課題と改善の方向性中大規模木造建築の実現が低調な要因は、以下の5つが考えられる。1企画段階に木造の特性を考慮して検討していない。2木造で建てたいと考えても相談先が無い。3中大規模の木造建築を設計できる技術者がいない。4工期内に必要な木材が調達できるか不明。5木造は他構造よりコストが高いという思い込みがある。これらの課題を改善するために近年各地で取り組まれていることは、企画段階からの支援や木造設計・木材調達の相談ができる「組織づくり」である。また、組織づくりの必要性を感じ地域で木造促進のための地域協議会等結成の取り組みが広がっていることが調査で確認された。(2)地域協議会等の調査地域協議会等による地域間の連携はどのように取り組まれているか、以下の5県を調査した。今回調査先に選んだ8