タイトル:中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版

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概要

中大規模木造建築のための地域間連携促進ツール(企画から連携へ)令和4年度版の電子ブックです。

Ⅰ.「地域間連携促進ツール」とは2.3.2事例データの分析内容(1)事例データの概要本事業では、9物件の中大規模木造建築を調査した。各物件の情報は以下の項目で県内と県外の連携状況等を把握しやすいように整理している。●建物概要●地域間連携状況について●物件利用木材量●木材の調達・製材・加工先●木材調達MAP●建物データ●架構形式等(2)県外連携情報の調査について本調査で選定した事例では、木造化の経緯を調べ、県内連携情報と共に県外連携情報を調べた。事例調査をすることで、木造化においてどのような点を県外連携しているか、また県外連携することでどのような点が効果的なのかを分析している。(3)県外連携の要因事例データより、県外連携の要因は以下の5つが主に考えられる。木造化のプロセスである企画から工事まで各段階に応じてそれぞれの要因を確認検討することが有効である。No項目要因1企画・設計2工期・木材量3加工4材料5施工・企画・設計内容に応じて必要な木材。・材のこだわりや強度、美観、寸法、デザイン等の場合。・工期内に調達が必要な木材量。・県内の木材事業者能力等では対応できない木材量の場合。・必要な材料の加工可能性。・県内や工期内で対応できない加工や乾燥が必要な場合。・必要な材料の対応可能性。・県内や工期内で調達できないエンジニアリングウッド(木材種)、特寸材、樹種等を利用する場合。・木材・木造施工能力。施工会社間の取引の関係。・県内で木工事の建て方や発注等ができない場合。(4)県内外連携内容一覧事例データの木造化に関する背景と県内外連携に関する内容を以下の表へ整理した。整理した内容より、木造化が取り組まれている背景や県内外の連携が進んでいる主な要因は以下の4点と考えられる。●発注者が木造を望む、設計者や発注者に木造経験がある場合が多い。●木造化を進めるために、関係者が情報共有できる関係づくりを行っている。●施工前の情報共有から、県内で調達できる木材や加工等の内容を確認し、対応できない部分を県外から連携している。この際に影響する要因として工期の短さやウッドショックなどの社会情勢があげられる。●県内外の特性を把握し適材適所の木材調達等により木造化を実現している。18